作と風姿窯の湯のみ(三重)

知人から頂いたのでこんな時期ですが新酒です。今回は三重県の「作(ざく)」を伊賀焼の湯のみで頂きます。

作と風姿窯の湯のみ

作の蔵元は三重県鈴鹿市にある清水清三郎商店さん。鈴鹿市の東側、伊勢湾の近くにある酒蔵です。鈴鹿市の南方、志摩では2016年に伊勢志摩サミットが開催されましたが、その席上でこの「作」が乾杯酒に選ばれ話題となりました。

その作を注ぐのは「風姿窯」古橋弘子さんの湯のみです。

風姿窯の湯のみ

作者の古橋弘子さんは伊賀焼伝統工芸士。三重県北部、滋賀県との県境近い伊賀市に「風姿窯」を構えて作陶していらっしゃいます。以前地元の百貨店のイベントに出品されていた際に購入した器です。ころんとした形の湯のみですが、お酒を注いでもよいと思う、という古橋さんのお言葉もあり、ぐいのみとして使用しています。

風姿窯の湯のみ・側面

おそらく下の方は焼き締め、上から垂れた緑がった釉薬との取り合わせが表情豊か。中の緑色のビードロも美しいです。ではさっそく作を注いで頂きます。

作・乾杯

まず鼻をくすぐるのはリンゴや、ともすればチョコレートのような甘い香り。口に含むとリンゴや梨のような爽やかな甘みがします。そして最後は柔らかく消えてゆき、嫌味がありません。とても美しいお酒です。

「作」自体は湯のみのような大振りな酒器よりは、おちょこや細身のグラスといった器の方が合うと思います。しかし山を思わせる古橋さんの湯のみと「作」の組み合わせは、より三重の風土を感じさせてくれる気がします。

作 新酒2019

原材料米(国産) 米麹(国産米)
精米歩合50%
アルコール分15度
杜氏内山智広