日本酒に関するメモ書きです。たまに増えます。
日本酒の分類
日本酒の味わいは千差万別で、自分にとっておいしいお酒を見つけるのはなかなかむつかしいものです。そしてラベルを見てみても、初めての人にとっては何がなにやら分からないと思います。しかしながら、日本酒の分類とキーワードを知っておくと、味わいの傾向と、その日の気分で飲みたい日本酒を選ぶことができるようになります。
まずは「純米酒」
「純米酒」とは米と水と麹だけで作られた日本酒です。というかそれ以外にあるの?と思われるかも知れませんが、味を良くするなど様々な目的でサトウキビなどから作られた蒸留酒(醸造アルコールと言います)が加えられていることもあります。この「純米酒」と醸造アルコールが添加された「それ以外」がまず一つ大きな日本酒の分類です。
純米酒は「純粋に米だけで作られた酒」なので米の旨味が感じられるしっかりした味わいになる傾向があります。さらに、「特別純米酒」という分類もありますが、これはとりあえず、読んでそのまま「特別な材料や製法を使った純米酒」と覚えておけば大丈夫です。
大吟醸酒、吟醸酒、本醸造酒
日本酒を普段飲まない人でも、大吟醸や吟醸といった言葉は聞いたことがあるのではないでしょうか。何やら仰々しい字面ですが、大吟醸や吟醸は「吟味して醸したお酒」、一言でいうと「めちゃくちゃ手間がかかっている日本酒」です。
日本酒を仕込む際には、酒米の表面を削ることがあります。これは、米の表面にはお酒の雑味になる成分が多く、中心に近い部分を使うほど澄んだ酒質のお酒を作ることができるからです。そして、元の米粒から削ってどのくらい残ったかの割合を「精米歩合」といいます。
この精米歩合が50%以下のものを大吟醸酒、60%以下のものを吟醸酒といいます。大吟醸は精米歩合が50%、つまり半分以下ですから、酒米の粒の半分しか使わないわけです。大吟醸、吟醸の値段が高くなる理由がここにあります。さらに「吟醸造り」という低温で発酵させる方法で作られた日本酒が大吟醸酒、吟醸酒と呼ばれます。
本醸造酒とは、精米歩合が70%以下の日本酒のことです。さらに、特別本醸造酒というのもありますがここでは割愛。
ここまでで分かる通り、本醸造酒<吟醸酒<大吟醸酒の順で、削った米の表面は多くなっています。前述の通り、米の表面には雑味の元となる成分が多いので、本醸造<吟醸<大吟醸の順で、雑味の少ない澄んだ日本酒になる傾向があります。また、吟醸、大吟醸は「吟醸香」と呼ばれるフルーティで華やかな香りも際立ってきます。半面、雑味は旨味の元でもあるので、精米歩合の低い本醸造酒などはしっかりとした旨味とコクがある傾向があります。
純米大吟醸酒、純米吟醸酒
純米の大吟醸なのが純米大吟醸、同じく純米の吟醸酒が純米吟醸です。つまりそれぞれの精米歩合以下の酒米、水、麹だけで作ったお酒です。逆に言うと「純米」がついていない大吟醸や吟醸酒は醸造アルコールが添加されていることになります。