風の森と赤膚焼のぐいのみ(奈良)

4月に入って風が心地よい季節になってきました。今日は「風の森(かぜのもり)」を赤膚焼のぐいのみで飲んでみたいと思います。

風の森を造っているのは油長酒造さん。奈良県の中西部、御所市にある酒蔵で、創業は享保4年(1719年)。日本の清酒発祥の地と言われる奈良酒の伝統を受け継ぎつつ、新たな伝統を吹き込む蔵元です。代表的な銘柄「風の森」は御所市内にある「風の森峠」に由来します。今回は「風の森」のシリーズの中でも、日本酒の可能性を追求した「ALPHA」シリーズのTYPE 1を購入しました。

そんな風の森を注ぐのは大塩正史さんの手による赤膚焼(あかはだやき)のぐいのみです。

赤膚焼は奈良市や大和郡山市など五条山付近一帯で古くから生産されている焼き物です。その名前は五条山の別名「赤膚山」から来ているとも、また柔らかく赤みがかった土の色に由来するともいわれます。今回は奈良市で作陶されている大塩正史さんのぐいのみを購入しました。赤膚焼の特徴でもある赤みがかった素地に、緑色の釉薬が爽やかです。

栓を抜くと軽くガスが抜ける音。さっそく一杯頂きます。

泡が豊かなのでサイダーのような味を想像していたのですが、芯が太い飲みごたえです。しかしながら最後はガスの刺激があるため、後味はサッパリとしています。伝統を感じさせる味わいの後に、新しい風が吹いてくる。以前旅行で訪れた奈良の風景がとても印象的だったのですが、それを思い出させるお酒と器です。

ALPHA 風の森 TYPE 1 次章への扉

原材料名米(国産) 米麹(国産米)
奈良県産 秋津穂 100%使用
仕込水超硬水 金剛葛城山系
精米歩合65%
アルコール分12度
油長酒造株式会社HP

赤膚焼大塩正史陶房HP

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