福壽草と大堀相馬焼のぐいのみ(福島)

2月に入り、少し春めいてきました。今日はそんな季節にぴったりな「福壽草(ふくじゅそう)」を飲んでみたいと思います。

福壽草を造っているのは、以前「磐城壽」をご紹介した鈴木酒造店さん。元々は福島県双葉郡浪江町にあり、東日本大震災で被災し山形県長井市に移転。その後、浪江町に新しく整備された道の駅「なみえ」に隣接する形で2021年3月から福島での酒造りを再開されています。

福壽草は浪江町産の米を使い、立春の朝に搾った限定酒。蔵の売店で予約し、購入しました。

そんな福壽草を注ぐのは、大堀相馬焼のぐいのみです。

大堀相馬焼は、酒蔵と同じ双葉郡浪江町にある、大堀地区を起源とする焼き物。発祥は17世紀江戸時代で、走り駒が描かれ、青っぽい肌に貫入(ひび割れ)が入っているのが特徴です。さらに、温度変化が少ない二重構造「二重焼き」になっているものがよく知られています。今回は地元の小学生が作陶し、道の駅なみえで販売されていたものを購入しました。二重焼きではありませんが、見込みには貫入が入り走り駒が描かれ、大堀相馬焼の特徴が表れています。

それではさっそく一杯頂きます。

香りは爽やか。口に含むと爽やかな甘さと酸味があり、イチゴを思わせる味わいです。飲み込むとわずかな苦みを残して消えていきます。フルーティで飲みやすいので、そのまま飲むのがよいのではないでしょうか

これからの希望を感じる、春のような味わいのお酒と器です。

原材料名米(国産) 米麹(国産米)
原料米浪江町産「コシヒカリ」100%
精米歩合65%真吟精米(吟醸酒ではない)
アルコール分16度

株式会社鈴木酒造店HP


大堀相馬焼協同組合HP