シン・ツチダと手作りのグラス(群馬)

前回作ったグラスで群馬のお酒を飲んでみたいと思います。「シン・ツチダ」です。

シン・ツチダを造っているのは土田酒造さん。群馬県川場村にある酒蔵で、創業は1907年(明治40年)。「誉国光」という銘柄を中心に造ってきた蔵ですが、近年では多様な研究醸造をされており、シン・ツチダはその流れから生まれた、新たな土田酒造を象徴するお酒です。その特徴は、完全無添加の生酛造り。江戸時代の醸造方法を現代の設備で行っている、と言うとよいでしょうか。

そんなシン・ツチダは、酒蔵からおすすめの飲み方が示されています。それは、開栓して1週間から2週間、常温で保存してから飲むこと。少々荒っぽい環境で保存しても劣化せず、味がよくなっていくそうです。

そんな訳で今回は、開栓したてと1週間保存したものを飲み比べてみることにしました。

開栓したては少し酢酸のような香り。生酛造りらしい複雑な旨味がある味ですが、その旨味が他の酸味などと分離して感じられ、味わいにまとまりが欠ける感じがします。それが1週間ほど常温に置いておくと、旨味と酸味の調和がとれ、スッキリしながら旨味のある、まとまった味となりました。お寿司やお肉などと合わせてもよいと思います。

日本酒は生き物であると改めて感じさせてくれるお酒です。

シン・ツチダ

原材料米(群馬県産) 米麹(群馬県産米)
精米歩合90%
アルコール分16%
使用酵母酵母無添加
使用種麹焼酎用黄麹
土田酒造株式会社HP